LGBTQ当事者にとって家族へのカミングアウトに悩んでいる人も多くいると思います。
家族へのカミングアウトはありのままの自分を知ってもらえる、受け入れてもらえるチャンスである一方、
近い家族だからこそ関係を複雑にしてしまう可能性もある繊細なトピックでもあります。
特に日本では伝統的な家族像みたいなものがあり、そのステレオタイプな考えがLGBTQ当事者にとってカミングアウトをすることで家族との関係を壊してしまうのではないかとカミングアウトに悩む原因にもなっていると思います。
しかし、世界には様々な家族の形があり視野を広げてみると様々な生き方や考え方が見えて来ます。
そこで今回は、
海外ドラマから考える家族のあり方をシェアするとともに
世界にはいろんな家族の形があるんだなと知っていただけたらと思います。
そして、これから多様な家族を作って生きといという人たちにも大切なことをシェアしていきたいと思います。
目次
伝統的な家族
最近は、日本でも核家族や国際結婚、などのさまざまな家族の形が生まれ定着しつつあるものあります。ですが、一方で日本特有の伝統的な家族像というステレオタイプな考え方がいまだに存在していることも確かです。
それと同時にそのステレオタイプな考えに悩み、苦しんでいる人も多くいるでしょう。
特に同性婚などの考えは日本はまだまだ遅れている部分があり、LGBTQ当事者にとって家族の中での自分のあり方は悩まされる問題です。
モダンファミリー
カナダに留学していた際、様々な形の家族を見ました。カナダはもともと移民国家であり様々な人種の人が暮らしています。そしてLGBTQ先進国でもあり同性愛にも寛容で、当事者でなくてもLGBTQに関しての知識を持つ人が多くいます。
そんな、多様な国にはやはり様々な形の家族が存在していました。生まれ育った場所や、使う言語、肌の色の違う人同士の結婚は当たり前。いわゆるハーフと言われる子はたくさんいました。(むしろハーフじゃない人を探す方が大変)そして、同性カップルそして、同性の両親をもつ子もたくさんいました。
このような家族がいることは知ってはいたものの、カナダに行く前は実際どんな風に暮らしているのかは想像できませんでした。
【Netflix】モダン・ファミリー
じゃあ、実際LGBTQ当事者がどのように家族の中に存在するの?海外に行かないとわからないの?と思う人はいっぱいいると思います。
私自身もカナダに行く前は彼らがどのように暮らしているのかイメージするのは難しかったです。
そこで、実際、様々な形の家族、モダンファミリーがどのように暮らしているの?と思っている方にオススメしたいのがモダン・ファミリーというドラマです。
実際、カナダで感じたいろんな家族の形をリアルに描いているそんなドラマです。
モダン・ファミリーはサザエさん?
実際どんなドラマなのと気になる方にざっくり説明すると
アメリカ版・実写版サザエさん
といった感じです。
サザエさんと同じように、家族とのありふれた日常をコメディタッチに描いたドラマです。しかし、違うのは家族の形!
離婚、再婚、歳な差夫婦、国際結婚、同性婚、夫より強い妻といったような日本の伝統的な家族像とは正反対のような家族の形がこのドラマには描かれているのです。
しかし、このドラマの凄いところはこれらの多様な家族の形というのがメインテーマではなく
あくまでスタイルはサザエさん!ただただその家族の日常を描いているだけなのです。
日本のLGBTQドラマはなんか暗い?
モダン・ファミリー にゲイファミリーが登場するように、最近ではセクシャルマイノリティのキャラクターが出てくるドラマが日本でも放送されるようになりましたよね。
ですが、そのドラマのほとんどはLGBTQをメインテーマにしたドラマ。そして当事者の私からするとなんか暗いし、重い。
こういったドラマはLGBTQ当事者が日々暮らしている中で直面する問題などを当事者ではない人に伝えたり、痛みを知ってもらうためにはいいコンテンツだとは思うのですが。
LGBTQ全員が苦しい思いをしている、悲しい思いをしているという変なイメージを作る要因にもなると思っています。
LGBTQ当事者でも幸せに暮らしている人たちは山ほどいますし、LGBTQ当事者ではない人たちと同じように暮らしています。
ですがそんなシーンは描かれることが少なく、あくまでLGBTQは普通とは違うという描かれ方に疑問を感じることもあります。
しかし、モダン・ファミリーでそのようなセクシャリティなどの人との違いで悲しい演出をしたり、笑いを作ったりすることは一切ありません。
あくまでも、キャラクターがもつ個性的なパーソナリティで笑いを常に起こしているのです。
モダン・ファミリーは理想的な家族の形
先ほども述べたように、モダン・ファミリーは人との違いを笑うような演出やセリフはありません。そしてそれをわざと悲しく見せるような演出もありません。あくまでサザエさんのような個性的なパーソナリティを持つキャラクターがいる家族の日常を描いたドラマなのです。どのキャラクターもサザエさん一家と同じように家族一人一人が家族の幸せを願い、家族を愛し、家族に愛されているのです。
そんな家族の姿は真の愛の形を教えてくれたような気がします。本当の愛には人とは違うバックボーンや、セクシュアリティなどのカテゴリーは関係ないと。そして一番大切なのはその人自身を知り愛するということだと。。。
そうすれば、サザエさんのような伝統的な家族であれ、モダン・ファミリーのような家族であれみんなが幸せに過ごしていけるんだなとこのドラマから学び、知ることが出来ました。
まとめ
今回は海外ドラマ、モダン・ファミリーから多様な家族のあり方を考えてみました。
伝統的な家族であっても、そうでなくてもその人を愛してあげることが何より大切で。
バックボーンやセクシュアリティで人を判断してしまうと、愛すべき人を見逃してしまったり、その人を愛すべきところをしれなかったりいいことはありません。
つねにバックボーンやセクシュアリティなどのカテゴリーは忘れて、まずは人のことを知ろうとする心が大切かもしれませんね。
Kei